ハンドメイド作家って
「本当に食べていけるの…?」
そう感じている人、きっと多いですよね。
華やかそうには見える反面、厳しい現実も…。
私の奥さんも、ごく普通のパート主婦として家事と育児の合間にハンドメイドを始めた一人でした。
きっかけは、メルカリで見かけた他の人のハンドメイド作品。
「これなら私も作れるかも…え⁉︎何?この人、めっちゃ売れてるし!」
そんな風に目を輝かせて、「ちょっとやってみていい?」と聞いてきたのを、今でも覚えています。
道具は、実家のお母さんから譲り受けた3万円くらいのミシンとスマホのみ。
スキルも完全に独学で、最初は本当に手探りの状態でした。
その状態から、半年後にはメルカリで月20万円を売り上げるまでに成長。
今ではその経験をもとに、Etsyという海外向けのマーケットで新たな挑戦を始めています。
この記事では、副業ブロガーである私がそばで見てきた「ハンドメイド作家のリアルな現実」と、少しずつ成長していく奥さんの姿をありのままお伝えしていきます。
「現実は甘くない、でも挑戦する価値はある!」
そんなメッセージが、これからハンドメイドに挑戦するあなたの背中を押せたら嬉しいです。
ハンドメイド作家の“現実”は甘くない⁉︎
スキルの習得は避けて通れない
ハンドメイドって、「手先が器用で、いい作品が作れれば売れる」って思われがちですよね。
でも、実際はそれだけじゃ全然足りません。
作品のクオリティはもちろん大前提なんですが、それに加えて、売るためのスキルが必要なんです。
うちの奥さんが口をそろえて言うのが、この2つ。
- 写真を上手に撮るスキル
- ITスキル(出品・編集・SNS集客など)
まず写真。
どんなに素敵な作品でも、写真が暗かったりピントが合ってなかったりすると、スルーされてしまいます。
「実物より写真が命」とすら感じるくらい、商品の魅せ方が売上に直結するんですよね。
そしてITスキル。
メルカリ以外の他のサイトでも、スマホやパソコンを使って出品・編集・発送連絡・トラブル対応…やることが山ほどあります。
「機械が苦手で…」という感覚のままだと、いつまで経っても作った作品を世に出せません。
「作るだけ」じゃなく、「売るために必要なスキルも磨く」。
ハンドメイド作家って、想像以上にマルチスキルが求められる仕事なんです。
「何を作るか」で9割決まる⁉︎
どんなにスキルがあっても、「売れるジャンル」を選べなければ、なかなか結果に結びつきません。
リベ大の学長風にいうと、まさに「市場の隙間を見つける」ような感覚です。
「自分が作りたいもの」よりも、「求められているもの」に寄せていく。
この視点って、意外と見落とされがちなんですよね。
うちの奥さんも最初は、「これかわいい!私が欲しい!」という気持ちで作品を作っていましたが、出品しても…まったく売れない。
そんなんばっかりでした(笑)
そこで、
売れている作家さんを片っ端からチェックして、どんなジャンル・テイスト・価格帯なのかを徹底的に研究。
そこから少しずつ自分の作品にも売れるポイントを取り入れていったところ、ようやく反応が出始めたそうです。
ちなみに、パクると真似るは違いますから覚えておきましょうね。
「好きじゃないと絶対ムリ」な理由とは
ここまで読んで、「やっぱ大変そう…」って思った人もいるかもしれません。
正直、好きじゃないと続けられません。
これは断言できます。
どれだけ頑張っても売れない時期があって、毎日コツコツ作って、撮影して、説明書いて、SNSで発信して…。
普通の感覚なら心折れると思いますよ。
でも逆に言えば、「好き」があれば乗り越えられるということ。
うちの奥さんも、夜中まで作業してても「作るのが好きだから苦じゃない」と言って、作業に没頭していましたから。
お金だけじゃなくて、「誰かに喜んでもらえること」「作品を通じてつながれること」に価値を感じられる人は、ハンドメイド作家としてすごく強いと思います。
やらかした…あるあるの失敗談
ここまで読むと「ちゃんと考えて行動してるんだな〜」と思うかもしれませんが、実際はうまくいかなかったことのほうが多いんです(笑)
手探りで始めたぶん、小さなミスや想定外のトラブルもたくさんありました。
今回はその中から、とくに印象に残っている「あるあるエピソード」を2つご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
まさかの誤発送!慌てて対応
「やっちゃった…!」
原因は、宛先ラベルの貼り間違いでした。
作業の流れに慣れてきていた時期だっただけに、「確認せずに勢いで梱包してしまった」ことがトラブルの原因だったみたいです。
すぐに購入者の方にメッセージを送り、事情を説明して謝罪。
正しい商品を改めて発送し、間違って届いた方にはそのままプレゼントとしてお渡しする形にしました。
お相手の方がとても優しい方だったので、大きなトラブルにはなりませんでしたが、「信頼を失うのは一瞬」だということを痛感した出来事です。
ネットで材料購入→あれ⁉︎全然違うじゃん…
「うわ…写真と全然ちがう…」
ネットで見たときは、色も質感もバッチリ理想通りに見えていた生地。
届いてみたら、「想像より薄い」「色味が違う」…という、まさかのハズレ。
これ、ハンドメイドあるあるです。
奥さんも最初のころは、
材料をネットで購入していたんですが、実物を手に取れないぶん、どうしても当たり外れがあるんですよね。
写真の印象だけで選んだ結果、「これはちょっと使えないな…」という材料がどんどんたまっていきました。
結局、使わなかった材料は在庫として残るだけなので、最近はできるだけ実店舗に足を運んで購入するようにしています。
これは実際にやらかしたからこそ学べた教訓の1つです。
月20万円を売り上げた、その裏側
メルカリで月20万って聞くと、「マジか⁉︎すげぇな!」ってなりますよね。
数字だけ見ると「すごい!成功してる!」って思うかもしれません。
でも、裏側は大変は…。
ここでは、そんな見えにくいハンドメイド作家の裏側についても、リアルに書いていこうと思います。
寝る間を惜しんで…睡眠時間4~5時間の日々
当時、うちの奥さんはパート・家事・育児をこなしながらハンドメイド制作をしていたので、まとまった作業時間が取れるのは家事育児がひと段落した21時スタート。
そこから、
- 制作
- 出品作業
- 梱包
- 顧客管理
- SNS集客
…全部やっていたんです。
当然、寝るのは深夜2時。
翌朝6時には子どもが起きるので、睡眠時間は4時間ちょっとの生活が続いていましたね。
もちろん、誰にでもこのペースができるとは思いません。
でも、「月20万円」は、それくらいの努力の上に成り立っているということ。
材料費の高騰で…値上げに踏み切った話
「値上げするのって、ちょっと怖い」
それが本音だったと思います。
- 今まで買ってくれていた人が離れてしまうんじゃないか
- 他の作家さんより高くなって選ばれなくなるんじゃないか
ちょうど物価高で材料費が上が離始めた時期だったので、思い切って値上げに踏み切った感じです。
とはいえ、一気にではなく数百円レベルの小さな値上げ。
でも結果的に、
リピーターさんや新しいお客さんからも「丁寧でかわいい!」と嬉しい声をもらって喜んでました。
そして、そのプラス分も乗っかって売上が月20万を突破!
そばで見てて「マジですげぇな!」って感じましたね(笑)
リピーターさんの存在が支えになった
最初は「売れるかどうか」ばかりを気にしていた奥さんですが、あるときから「また買ってくれた!」というリピーターの存在が、何よりの励みになっていったようです。
初めて注文をくれた方が、しばらくして再び購入してくれる。「レビューを書いてくれたあの人だ」と気づいたとき、
奥さんは本当にうれしそうでしたね。
一度きりじゃなく、もう一度選んでもらえることの重みって、やっぱり特別みたいです。
そして
「お友達にもあげたいから3個ください」
「新作楽しみにしてます!」
といった優しい言葉をかけてくれるお客さんも増えてきました。
その積み重ねが、「また喜んでもらいたい」「もっと丁寧に作ろう」という気持ちの変化につながっているのだと思います。
そして今、Etsyで海外販売に挑戦中!
メルカリでの販売経験を積んだ奥さんは、次のステップとして「海外販売」に挑戦。
ここでは、海外に目を向けるようになったきっかけと、Etsyショップの現状についてお話ししていきます。
「海外にも売れるんじゃ…?」と思ったきっかけ
きっかけは、メルカリで販売していた商品の中に、「越境EC事業者」からの注文が何件かあったことでした。
最初は「え、何この業者…怪しくない?」と警戒していたんですが、調べてみると実はメルカリが公式に連携している代行業者だということが判明。
つまり、
奥さんの商品はすでに、知らないうちに海外のお客さんの元に届いていたんです。
この出来事をきっかけに、「もしかして、自分で海外に売れるかも?」という気持ちが芽生えました。
でもその時点では、メルカリの対応だけでも手一杯。
この頃は月に50万円ほど売れていたので、さすがに余裕がなかったんですよね。
さらに英語も苦手だったため、「いや、無理無理」と一度はスルーすることに。
ところがその後、
- Etsyが日本からの出品にも対応するようになったこと
- そして私(夫)からの強めのゴリ押し(笑)
この2つが重なり、ついに「やってみようかな」と、Etsyショップを開設することになったんです。
海外へのハードルは高い
Etsyショップを開設したとはいえ、すぐに順風満帆とはいきませんでした。
メルカリと比べて、Etsyには明らかに「海外特有の壁」があります。
たとえば…
- 利益確保できるの?(手数料問題)
→ Etsyの手数料は販売価格の6.5%に加えて、決済手数料、為替手数料、さらに出品料や広告費も。
最初は「手数料高くない…?」と感じるかもしれません。なので、しっかりと計算して価格設定をする必要があります。 - 本当に届くのか?(配送問題)
→ 海外発送は距離も期間もリスクも段違い。
「追跡なし」では不安ですし、発送中の紛失・破損のリスクも。「ちゃんと届いた…?」と毎回ドキドキしてました。 - 「全然売れない」問題
→ 出品してもアクセスすら来ない日が続く…。
メルカリの感覚で「出せば売れる」と思っていたら、全然違ったんです。
奥さん自身も、「1年近く売上0…」という時期を経験しています。
でも、
ここで挫折せずに「コツコツと改善を重ねてきたからこそ今があるんです」って言いたいところなんですが、全然そんなことなく、ほぼ放置状態。
4ヶ月ごとに支払う出品料に、イラっとしてましたから(笑)
ただ、そんな中でもある日突然、注文が「ジャリーン!」って入ったんです。
そこから、奥さんのやる気スイッチが「ON」に。
「海外=未知の世界」だからこそ、時間はかかるし、失敗もする。
でも、その一歩目が踏み出せたとき、大きく景色が変わるんだなと、そばで見ていて感じました。
ようやく動き始めたEtsyショップの今
最初の注文が入ったあと、奥さんの中で何かが変わったようでした。
「海外のどこかで、自分の作ったものを買ってくれた人がいる」その事実が、何よりも大きな自信になったんだと思います。
そこからは少しずつ手を加えながら…
- 商品ページの英語説明を見直す
- 写真をより明るく撮り直す
- 海外向けに価格や送料を調整してみる
といった改善を始めていきました。
とはいえ、まだまだメルカリのようなペースでは売れていません。
でも、お気に入りが付いたり、閲覧数が増えたり、少しずつ反応が出てきたことで、「続けていけば伸びていくかも…」という希望が見えてきた状態です。
と、ここで「あれ?Etsyだとこんなのも売れるんだ…」ってのを発見したので、夫婦で新たにショップ開設して新ジャンルに挑戦しているところなんですよね。
- 奥さん:制作、写真撮影、発送業務
- 私(夫):ショップ運営、SNS集客
そんな感じで、ゆる〜く前進してってます。
まとめ:ハンドメイド作家のリアルな現実
ハンドメイド作家として活動していく中で、奥さんが経験したことは決して「順風満帆」なものではありませんでした。
- パート・家事・育児をやりながらのスタート
- 思うように売れず落ち込み
- 失敗して凹み
- 売上に癒され
- リピーターが増えていく喜びを知る
そのひとつひとつの積み重ねが、「自信」と「やりがい」につながっていったんだと思います。
最初は「これ、私も作れるかも?」って感じで始めたハンドメイドが、いまでは家族の挑戦として一緒に取り組むものに変化しました。
もちろん、まだまだ課題はたくさん。
それでも、「また誰かが喜んでくれるかもしれない」と思えるようになった今、コツコツと前に進んでいけています。
ちなみに、海外に販売するとなると、避けて通れないのが「手数料」の話。
「どれくらい引かれるの?」「利益ってちゃんと残るの?」と気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。

以上、最後までお付き合いありがとうございました。
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